一般向け啓発事業実施報告書

中国学園大学現代生活学部人間栄養学科では、地域住民の栄養改善及び健康の増進に寄与することを目的として、毎年、大学祭期間中の2日間に公開講座を実施しています。平成22年度は、「ワンダーランドin NIWASE ~食と健康の世界へ迷い込もう~」と題し、大学施設を解放し、人間栄養学科3年次生が中心となり、子どもから高齢者まで幅広い年齢層の方々が楽しみながら食べもの、栄養、健康に関する知識・技術を体験的に学ぶ食育の場を提供しました。

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1.講演会(前夜祭)

公開講座のプレイベントとして、9月23日(木)に講演会を行いました。講師には株式会社ヤクルト本社より河見浩司郎先生をお招きし、「カラダの健康と腸内細菌」というタイトルでご講演いただきました。

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講演会の開始前には学生が作成した公開講座紹介コマーシャルDVDを上映しました。また前座として、平成20年度の講演会から恒例となった「野菜ダンス」を踊り、会場を盛り上げました。

野菜ダンス
野菜ダンス

その後、河見浩司郎先生による講演が行われました。講演では、人間は様々な種類の腸内細菌と共生しており、そのバランスが健康に重要な影響を及ぼすため、腸年齢が若いほど健康状態がよいことやカゼイ・シロタ株の特性についてお話いただきました。

河見先生よる講演
河見先生よる講演

また、講演会の休憩時間には、㈱ヤクルト本社の方々による腸内細菌と健康についての展示や、ヤクルトの試飲コーナーも設けられ、多くの参加者が興味深い様子で展示を見ていました。

ヤクルトコーナーの様子
ヤクルトコーナーの様子

2.公開講座

平成22年10月16・17日(土・日)に、中国学園大学の1号館と2号館を利用して、公開講座が行われました。毎年、人間栄養学科3年次生が8つのグループに分かれて、それぞれのグループで食と健康に関するテーマを決め、半年間テーマに沿って調査した内容をまとめた成果を、各コーナーで発表します。
公開講座はスタンプラリー形式で行われました。参加者はまず受付でスタンプラリーの台紙と会場の地図を受け取り、次に各コーナーに設置されている学生の手作りスタンプを押しながら8つのコーナーを回ります。
   

配布資料、受付の様子
配布資料、受付の様子

全てのコーナーのスタンプを集めた参加者には、学生がデザインしたバッグをプレゼントしました。オリジナルデザインということもあり、大変喜んでいただけました。

プレゼント
プレゼント

それぞれのコーナーでは、学生が参加者に楽しみながら学んでもらえるよう趣向を凝らし、各自が調査した内容をまとめた展示やテーマに沿った創作料理の試食などが行われました。


1.元気ハツラツ~あなたに合うジュースはどれ?~

受付の隣にあったこのコーナーでは、疲労回復や冷え性など体調にあわせたジュースを学生がデモンストレーションし、その場で飲んでもらうと共に、それぞれのジュースに使用された材料(野菜)に含まれる栄養素とその効能について説明し、展示をしました。また、ジュースのレシピを作成し、参加者に配布しました。

元気ハツラツ~あなたに合うジュースはどれ?~
《元気ハツラツ~あなたに合うジュースはどれ?~》

2.こんにゃく七変化

このコーナーでは、こんにゃくの歴史や製法、生活習慣病予防における効果の展示を行いました。こんにゃくを使ったケーキなどの7種類のメニューのレシピと栄養価を紹介し、その試食が行われました。さらに、食べていただいた方々を対象にアンケート調査を実施しました。

こんにゃく七変化
《こんにゃく七変化》

3.Let's☆ヘルスチェック

このコーナーでは、学生が普段の実習で使用している様々な測定機器(血圧計、体組成計、血圧脈波測定装置いわゆる血管年齢を測定する装置)を使って、来場者の健康チェックを行い、測定結果を説明しました(血管年齢の結果と生活習慣病について、医師教員が説明しました)。その他にも、測定項目に関する資料展示やリーフレット、レシピ(栄養価含む)や、学生が作った健康お菓子(きな粉のごまパウンドケーキ)の試食もありました。

Let's☆ヘルスチェック
《Let's☆ヘルスチェック》

4.コツ骨強く!カルシウムをとるコツ

このコーナーでは、日本人に最も不足しているとされているミネラルであるカルシウムに焦点を当て、骨密度測定を測定し、結果について説明するとともに、日常生活でカルシウムを摂取する工夫を紹介しました。
 

コツ骨強く!カルシウムをとるコツ
《コツ骨強く!カルシウムをとるコツ》

5.腸がキレイで超美人

このコーナーでは、腸年齢が分かる簡単なチェックテストを行い、食べ物と腸内細菌の密接な関係を例示しました。また、全粒小麦粉を利用した試食品を紹介するとともに腸内環境を整えることがいかに健康維持に大切であるかを展示や便の模型を使って紹介しました。

腸がキレイで超美人
《腸がキレイで超美人》

6.JA全農おかやまとのコラボDE地産地消

このコーナーでは、JA全農おかやまと連携して、地元岡山特産のマスカットや桃太郎トマト、黄ニラなどの農作物をピーアールしました。中でも、この企画のために学生が開発した、千両なすのジャムは、おいしいと大変好評でした。また、学生が「JA全農おかやま」より借りた着ぐるみを身につけ、案内・説明を行い、子どもから大人まで大人気でした。

JA全農おかやまとのコラボDE地産地消
《JA全農おかやまとのコラボDE地産地消》

7.食べものトリビア~ガムとチョコを食べたらなぜ溶ける~

このコーナーでは、ガムやチョコ、グミ、マシュマロなどの普段何気なく食べている身近なお菓子の製法と材料について展示しました。また、日本におけるお菓子の歴史も紹介しました。ガムとチョコレートを一緒に口に入れるとガムが溶けてなくなる体験もしていただき、その理由を解説しました。

食べものトリビア~ガムとチョコを食べたらなぜ溶ける~
《食べものトリビア~ガムとチョコを食べたらなぜ溶ける~》

8.だまされない食べ方~あふれる食情報を信じるか信じないかはあなた次第~

このコーナーでは、私たちの身の回りにあふれている食と健康に関する情報を正しく判断してもらうために、ゲーム形式で学んでもらいました。部屋全体をすごろく盤にアレンジし、参加者自身がコマとなって進んでいく中で、フードファディズムの怖さや科学的思考の大切さに気付いてもらうよう、工夫を凝らしました。獲得得点によって全員に景品があり、何度も挑戦される参加者が出たり、行列ができるほどの盛況ぶりでした。

だまされない食べ方~あふれる食情報を信じるか信じないかはあなた次第~
《だまされない食べ方~あふれる食情報を信じるか信じないかはあなた次第~》