平成24年度 食に関する一般向け啓発事業実施報告書

事業名称:
平成24年度 別府大学短期大学部食物栄養科 「中華料理講習会」
開催日時:
平成24年7月1日(日)10:00~14:30
開催場所:
別府大学短期大学部2号館調理実習室
別府大学3号館ホール
講  師:
四五六菜館(しごろくさいかん)オーナーシェフ 孫 関義(そん かんぎ)先生
参加者数:
44名(一般者)
106名(食物栄養科学生1・2年生)

1.はじめに

現在、日本では和洋中の料理が独立した構成になっています。孫 関義先生の中華料理は、伝統的な上海料理に加え、和と洋を巧みに組み合わせた料理も多く、日本人の心を惹きつけています。横浜中華街の味を九州にも広めると同時に、地方である大分県では、有名な先生の講習や講義を受けることができないため、ぜひ学生と大分県の一般の方々に参加してもらいたいと思い、今回この講習会を開催しました。

また、中華料理の根底にある「医食同源」の語に表現されるように、食は健康を保つ薬とされています。そのため、中華料理は様々な技法を使い、おいしく食べることを追求してきた料理です。この中華料理講習会を通して、栄養士となる学生に本格的な調理技術を学ばせるとともに、一般の方々にも健全な食生活を実現していただく契機となり、また、各ライフステージへの食育活動の助力にもつながるのではないかと考えます。

孫先生の巧みな調理の技を用いた中華料理を学生や多くの方に習得してもらい、また地域の方々へ伝承してもらう機会となればと、この講習会を実施しました。

2.実施記録

(1)事前の準備

これまでに別府大学短期大学部食物栄養科開催の講習会に参加していただいた方々に案内状を郵送し、また、卒業生やマスコミに連絡するなど講習会への参加を呼びかけた。
地元番組の告知コーナーに出演し、募集を呼び掛けた。
講師との打合せ連絡を行い、レシピを作成した。(配付レシピはこちらから
食材の確認後、調達した。
中華料理用の食器や中華料理独自の調理器具を調達した。
マスコミ(大分合同新聞社、NHK大分放送局、OBS大分放送、TOSテレビ大分、OAB大分朝日放送)に後援依頼と取材の要請を行った。
前日、食物栄養科2年生を中心に会場準備を行った。
各班に食材、食器や器具を準備した。
講師の先生方と最終打合せをし、段取りを確認した。(案内状ポスターはこちらから
前日 平成24年6月30日(土)12:00~14:00
食物栄養科2年生53名を対象にした孫先生によるデモンストレーションを実施。
7月1日(日)の一般の方を対象に行う調理を学生たちも学ぶことができた。
 
普段見ることのできない中華料理のプロの技を一生懸命学ぶ学生

(2)当日

9:30~10:00
受付
10:00~12:00
講習会 横浜中華街中国上海料理「四五六菜館(しごろくかいかん)」オーナーシェフ 孫 関義(そん かんぎ)先生
12:00~13:00
試食会 
13:00~14:00
講演「私にとっての中華料理」孫 関義 先生

-中華料理講習会内容-

当日は多くの受講者が集まり、10時から孫先生より中華料理のデモンストレーションをしながら説明が行われた。五目炒飯のデモンストレーションでは家庭のテフロンフライパンでパラパラの炒飯を作るコツを教えていただき、11時頃からデモンストレーションを踏まえながら受講者が各班に分かれ実習を行った。各班ともに孫先生からの調理ポイントを活かしながら、特徴ある調理方法を習得することができていた。

カセットコンロとテフロンのフライパンで作る炒飯

 
パラパラの炒飯のでき上がり

 

 

学生が各班の補助につき受講者の方とともに調理開始

1年生も別室で孫先生のデモンストレーションを見て学習

各料理のポイント

-試食会-

12時から試食が行われ、孫先生の御挨拶の後、各班で作った料理を試食し、中華料理ということから受講者の皆さんに、ジャスミン茶と烏龍茶を提供した。

 
孫先生からのあいさつ  

-講演「私にとっての中華料理」-

13時から「私にとっての中華料理」という題目で講演会が行われた。本学科学生と参加者の全員が講演会に参加した。祖父が蒋介石のお抱え料理人だった孫先生のお話を聞くことができ、参加者も熱心に聞いていた。

 

 

地元新聞の「今日の新聞」に掲載された。

(2012年7月3日付)

 

また地元新聞の「大分合同新聞」に掲載された。(2012年7月3日付)

-おわりに-

毎年、調理の技術や知識を地域に普及させる目的で講習会を開いていますが、今回も多くの方々に参加していただきました。参加者の方々は、普段見ることのできない中華料理のコツを熱心に聞いていました。参加者の方々と本学科学生も中華料理の技術を学ぶことができ、大変有意義な時間となりました。
参加者の皆様を始め、食に関する一般向け啓発事業として助成をしていただきました社団法人 日本フードスペシャリスト協会様に深謝いたします。