郡山女子大学短期大学部
平成27年度公開講座「ハッピーバレンタインwithファミリー」

「パパズ&キッズキッチン」実施報告

開催日時:
平成28年1月13日(土)10:00~14:00
開催場所:
郡山女子大学 調理実習室・ラーニングコモンズⅢ・階段教室
参加者数:
親子20組 (こども20名:9歳~13歳・男8名、女12名) 計40名
共  催:
公益社団法人 日本フードスペシャリスト協会
スタッフ:
郡山女子大学短期大学部 家政科食物栄養専攻教員
坂上 茂・小林 澄枝・鈴木奈津子・茂木恭子・曾田久仁子・水野時子
武地 誠一・澤渡 優喜・金子依里香・石川 雅子
学生ボランティア 1年生12名

 

[講座概要]

郡山女子大学短期大学部では、郡山市内の小学生から高校生の親子と料理に興味のある男性を対象に、「美味しく・楽しく、健やかに」をテーマに家族が笑顔で幸せでありますようにとの願いを込めて開講しました。地元で採れた野菜のおいしさを発見することで「食」の大切さを学び、「食」に対する感謝の心を身に付けることを目的とします。さらには、親子で楽しく調理をすることでコミュニケーションを深め、家族の絆を強めるきっかけの場となり、思い出に残る料理教室となるようなメニューの提供に心がけました。

本講座では、バレンタインデーにちなみ、ママへのプレゼントにパパと一緒に心を込めてホワイトショコラドームを作りました。調理に不慣れな男性や包丁使いに慣れていない子どもでも調理上参加し易いように、デモンストレーションを行い、要点を分かりやすく解説しました。調理の楽しさに実際に触れていただく機会を提供したいと考えて調理実習は「ミルクピラフ」「トマトのキッシュ」「煮込みハンバーグ&サラダ」「キラキラフルーツゼリー」「ホワイトショコラドーム-」の5品の調理を行いました。

また、本講座では、本学食物栄養専攻でフードスペシャリストを目指す一年生がボランティアとして参加し、本講座を受講する父親や子ども達と触れ合うことで、学生の将来の職業・資格に対する意識を明確化することも目指しました。

( 配布資料:日程表 )

( デモンストレーションの様子 )

( 本日のメニュー 5品 )

 

[実施記録]

(1)事前の広報活動

 

( ポスター・新聞掲載記事等の広報物 )

(2)準備 <9:00~10:00>

前日12日(金)スタッフは、食器、調理器具などの準備を行いました。また、調理に使用する調味料などの計量を行いました。

当日13日(土)は、9時から、準備を始め、調理実習室では、食材の下処理、分配を行いました。学生食堂の前に受付を設置し、ロッカーには、上履きを履き替えやすいように、シートを敷き、ロッカーには、班ごとのキャラクターシールを貼り、参加者の皆さんをお迎えする準備をしました。また、ボランティア学生の内6名は、案内係りとして、校門3ヵ所と駐車場で待機し、車で来られるお客様を会場まで誘導しました。

 

( 調理実習室準備の様子 )

( 受付の様子 )

( 配布献立表 )

(3)開校式<10:00~10:10> 

親子20組の参加者の皆様は、欠席もなくお集まりくださいましたので、予定通り、本学階段教室で開校式を始めました。司会は、小林澄枝准教授が担当し、学科主任の坂上茂教授より開講の挨拶と本講座の趣旨について説明を行いました。その後、司会より、本日のスケジュールとメニューの説明、スタッフの紹介を行いました。

 

(4) 調理の基礎知識についての講義と調理のデモンストレーション<10:10~10:50>

本日の実習メニューの基礎知識と旬の野菜について解説を行いました。郡山のブランド野菜や体をあたためる食材の説明も含め地元で採れた野菜は、栄養価が高くパワーの源であることを話しました。

調理のデモンストレーションでは、鮭といろどり野菜のミルクピラフ、トマトキッシュ、煮込みハンバーグ&サラダ、キラキラフルーツゼリー、ホワイトショコラドームの5品について手順と調理のポイントおよび注意点をお見せしました。全ての料理が簡単メニューとなっていますが、短い時間で全てを作り切るのは大変のようです。「本日のテーマであるママへのプレゼント、ホワイトショコラドームをパパと協力して完成させましょう」と励ましの言葉を添えてデモンストレーションを終了しました。
切り方が難しい場合の対応策や手を切らないよう注意を促しました。講義後、エプロンとバンダナを身につけ調理実習室へ移動します。

( デモンストレーション配布資料等 )

(5) 調理実習<10:50~12:30>

参加者は、食物栄養専攻の教員とボランティア学生のサポートにより調理実習室で調理実習開始です。手洗いをしっかり済ませた後、さっそく野菜切りや炒め物を始めます。ボランティア学生と父親が見守るなか、子ども達は、とても楽しそうです。参加した男性は、慣れない包丁使いに悪戦苦闘する方や手際よく調理を進める方と両極端です。ゆっくりと調理したグループもあり、予定の時間を過ぎてしまった班もありましたが、全ての料理が完成しました。

 

( 調理実習の様子 )

(6) 試食タイム<12:30~13:15>

試食タイムとなりました。親子で協力し合って作ったハンバーグ&サラダ、トマトキッシュ、キラキラフルーツゼリーなどランチ皿に盛り合わせ、皆で楽しく語らい合いながら試食をしました。試食終了後、アンケートにご協力いただきました。

( アンケート結果 )

( 楽しい試食タイムの様子 )

(7) 解散<13:50~14:30>

各班それぞれに調理の早さに差があり、参加者全員で「いただきます」はできませんでした。しかし、調理に手間取り、試食が遅くなってしまった参加者の皆さんには、ボランティア学生がしっかりサポートし、全てのメニューを完成することができました。1つのテーブルに2組の親子が一緒に調理作業を行いましたが、父親同士、子ども同士仲良くなれたようです。本講座の良き思い出に、親子で調理をしている写真を手作りカードに添付し記念にお持ち帰りいただきました。学生ボランティアは、短い時間でしたが、子ども達と仲良しになり、お帰りの際は、参加者に手を振ってお見送り致しました。

 

( お持ち帰り用ケーキボックと手作りカード )

(8) まとめ

一般の方を対象とした公開講座は、短期大学部、食物栄養専攻では、2回目の取り組みでした。講座は、大きなケガや事故もなく、無事終了しました。講座終了後に行ったアンケートの集計結果からは、親子ともに満足度が非常に高いことが伺えました。

本講座の参加者を募るため大学のホームページと新聞に掲載後3日間で定員の20組を超え、親子7組と男性1名様には、キャンセル待ちをお願いせざるを得ない状況となりました。前回の公開講座と大きく違う点は、子どもの年齢層で小学1年生から中学1年生までと幅が広く40歳代の父親が多かったことです。そのため調理時間に差が出てしまいましたが、焦ることなく最後まで調理を進めることができ良かったと思います。母親からの手紙では、「今、反抗期なのに、めずらしく父と参加すると…」「料理の楽しさを知ってほしい」等々のメッセージが寄せられるなど、お礼の手紙をいただきました。定員オーバーとなりやむをえずお断りした方々に大変申し訳なく残念に思います。そこで、次回の開催を望む声も多いことから、今後も調理実習を含めた栄養講座の企画を継続していきたいと考えています。

なお、今回の公開講座を経て、学生ボランティアは、実際に調理のサポートをする難しさや準備の大切さを感じるとともに、子どもと触れ合う楽しさ、講座を成し遂げた達成感と充実感を十分に感じることができたようです。これから栄養士及びフードスペシャリスト資格取得を目指す学生にとって本講座は、食の「楽しさ」や「おもてなしの心」を学ぶ貴重な経験だったのではないかと思います。また、参加してくださった皆様には、本講座で調理の基礎を学び、親子で調理の体験をしていただきました。試食の時の楽しそうな笑顔は、スタッフ一同、大変うれしく思いました。父と子で協力して作ったホワイトショコラドームを母親はどの様な思いで受け取ったのでしょうか?確かに喜んでいただけたと信じます。本講座をきっかけに、親子で調理をすることに興味を持っていただき、家族のコミュニケーションを深め、食生活のあり方を見直すきっかけとなれば幸いです。

 

(9)報道状況について

本講座には、テレビ局4社と福島民報新聞が本学広報室の呼びかけに応じて来訪し取材しました。講座の様子は、次のように県内版のテレビ番組や新聞記事で報道されました。

 

テレビ局

・FCT 4ch :ニュースエブリィ
16:40~17:20
・FTV 8ch:みんなのニュース
17:48~
・KFB 6Ch:スーパーJチャンネル
17:45~18:00
・TUF 6ch:報道特集
17:45頃

新聞社

・福島民報新聞 2月16日(火)

( 新聞掲載記事 )