全国的に人口の高年齢化が進んでいる。なかでも大分県の場合は顕著で、高齢者率は全国平均を上回り、全国の10年先の状況を呈しているともいわれている。
「食」に目を向けると、若者向けの情報は豊富にあるにも関わらず、高齢者向けとなると非常に少ないのが現状である。そこで地域の高齢の方々により健康な食生活を送っていただくために、高齢者の栄養とえん下困難食についての最新情報の提供と、すぐに家庭で使える高齢者向けに開発されている製品や調理方法の紹介をして、家庭料理のヒントにしていただこうと、食に関心のある方々を対象とした料理教室を開催した。
第1回目は郷土料理(チラシ、募集記事)、第2回目はお節調理(チラシ、募集記事)をテーマとした。
別府大学食物栄養科学部食物栄養学科 35号館 実習食堂、調理実習室
日程
当日の流れ
(1)講義と実習内容
第1回目(7月8日(金))
講義を聴きました。 | デモンストレーションをしています。 | |
いよいよ実習です。 | 本日のメニュー |
第2回(11月12日(土))
最初の挨拶 | 料理についての説明を聞きます。 | いよいよ実習です。 |
料理ができました。 | 「いただきます。」 |
料理レシピ(第1回献立「郷土料理を中心に」、第2回献立「お節料理」)
参加者のご意見を伺うため、アンケートを実施した。
(アンケートと集計結果 1回目、2回目)
2回に渡って、高齢者向けの食事について、講義、料理の説明、実習と試食を行った。参加者は60歳代が多く、しかも毎日、自ら食事を作っている方が多いように見受けられた。日常食について、栄養に配慮して食べやすくしたいと考えてはいても、どうしたら良いのかわからないという人が多かったようである。
参加者は初めての内容の講義を熱心に聞き、実習ではとろみ剤を使用した料理に挑戦した。試食では普段、馴染んでいる郷土料理やお節料理の変化に感心し、多くの参加者の「家庭で調理してみたい」「このような料理教室を行ってください」という声を聞いた。またアンケートにも、同様の回答が多く寄せられている。
少しでも地域の方々にお役に立てれば、目的は達せられたと考えている。