平成24年度 食に関する一般向け啓発事業実施報告書
東海学院大学 地域食育サポートセンター
『高齢者栄養支援地域システムの確立に向けて』
- 開催日時:
- 平成24年12月1日(土) 10:00~13:30
- 開催場所:
- 東海学院大学 食健康学科棟5階 さらまんじぇ・とーかい
-
- 東海学院大学 西3号館2階 調理学第2実習室
- 参加者数:
- 30名
- 共 催:
- 社団法人 日本フードスペシャリスト協会
- スタッフ:
- 東海学院大学 地域食育サポートセンター員
- 東海学院大学 健康福祉学部 食健康学科2年学生
【講座概要】
我が国が世界に先駆けて高齢化社会に突入し、高齢化率は21%以上となっています。それに伴い、高齢者に対する"食の地域支援システム"について農村部や山間部で必要性が高いにも関わらず"高齢者食"をどのように供給すればよいか、そのあり方が問われています。
そこで第一部で堀 冨士夫 氏(日本惣菜協会会長・株式会社デリカスイト 代表取締役FOUNDER)から高齢社会・グローバル経済の下における『食供給のあり方』について講演を頂いた。
また、河原 洋之 氏と平岡 伸広 氏からは『コープぎふにおける夕食宅配サポート事業』の具体的な事業内容と課題についての講演を頂いた。
第二部では、幅 節子 氏(東海学院大学 健康福祉学部 食健康栄養学科 特任講師)から『高齢者のための簡単レシピ ~パッククッキングのご紹介~ 』でお粥(全粥程度)やご飯、カレーシチュー、大豆の煮豆、プリンなど10種類の料理を実際に調理し、試食をした。
なお、高齢者栄養支援レシピ集も東海学院大学 食健康栄養学科 教員により作成し、配布した。
(配布チラシ・レシピ集はこちらから)
【実施記録】
■講演会2012開催 10:00~
■第一部:講演会 10:10~12:00
- ≪講演①≫
- "中食(惣菜)産業の潮流とデリカスイトの経営 ~高齢者支援の視点から~ "
- 堀 冨士夫 氏(株式会社デリカスイト 代表取締役FOUNDER)
≪講演の様子≫
数多くの資料を用いて丁寧に分かりやすく講演される堀 冨士夫 氏。地元大垣市の方も参加されて
おり、とても熱心に聞き入ってみえました。
- ≪講演②≫
- "コープぎふにおける夕食宅配サポート事業について"
- 河原 洋之 氏(コープぎふ 執行役員)
- 平岡 伸広 氏(コープぎふ 共同購入事業部 事業運営グループ)
≪講演の様子≫
平岡 伸広 氏が代表で夕食宅配利用者の現状と宅配者の役割、そして今後の課題について講演された。
■移動・休憩 12:10~12:20
■第二部:調理実習 12:20~13:30
- ≪実習≫
- "高齢者のための簡単レシピ ~パッククッキングのご紹介~ "
- 幅 節子 氏(東海学院大学 健康福祉学部 食健康栄養学科 特任講師)
パッククッキングとは「ポリ袋に食材や調味液を入れて空気を抜き、電気炊飯器や湯沸かしポットで調理するだけでおかずが作れる」として、忙しくて料理する暇のない方、火を使うのが危ない方、台所に立って炊事が出来ない方、独り暮らしのため少量調理が難しい方、災害時対応などにと、今、大変注目されている調理法です。
≪実習の様子≫
身近にある湯沸かしポットで簡単に1人分から作れるパッククッキングに、参加者は驚いてみえました。
【アンケート結果】
(3)講演会についての感想
- ・とても興味深い内容で、耳を傾けて聴講することができました。
- ・地域の高齢者対策として多くの事が学べ、参考になりました。
- ・近くに住んでいながらも知らない事が多く、地元食材の大切さ、地域で広めることの大切さを知りました。
- ・将来、夕食宅配サービスを利用する時の参考になりました。
- ・今後の課題や地域の諸団体とのネットワークの話はまさにその通りだと思いました。
- ・生協宅配は知っていたが、内容がよく分からなかったので聴講により理解ができた。
- ・惣菜ランチを地域でも何かと実践できたらと思います。
- ・現実に即した内容で、高齢者として近いうちに来る一人暮らしに備えて、大変参考になった。
- ・「世界一ではなく、地域でオンリーワン」という言葉が心に響きました。
- ・宅配弁当をすることで人と人との繋がりを大切にし、地域連携に貢献している様子であった。
- ・高齢者の健康と健脳、地域との協同、地域食材の活用。
(4)調理実習についての感想
- ・料理が身近になり、安心して老後食を作れそうです。
- ・久しぶりの調理実習が楽しく、料理も美味しかったです。
- ・パッククッキングを初めて知りました。目からウロコです。
- ・調理に時間がかかるものの、段取りよく進行されていたのでよかったです。
- ・とても手軽に作れるのに美味しくて、非常時にも役立つということで、ぜひ実践したいと思います。
- ・パッククッキングはパック弁当用のメニューかと思っていたので、予想外でびっくりしました。
- ・家や施設でも出来そうなため、参考になります。
- ・高齢者の多い地域に広めたいと思いました。他にレシピがあったら知りたいです。
- ・下準備が出来ており、スムーズに料理ができました。
- ・男の料理でも紹介したいと思います。
- ・一人で行う場合、食材を揃えるのが大変だと思う。
- ・一品多く料理が作れるなぁと嬉しくなりました。
- ・こんなにいろんなものが作れるのでびっくりです。いざという時に使えるので、家でもやってみます。
- ・お湯だけで調理が出来るので、友達に知らせたい。
おわりに
講演並びパッククッキング実習は、来年度は是非100名以上の参加数でとの問い合わせが来るほど好評を博して終了することが出来ました。
食に関する一般向け啓発事業として助成を頂きました 社団法人 日本フードスペシャリスト協会に深謝致します。