中国学園大学 現代生活学部 人間栄養学科
多田賢代
1)事業名称
中国学園大学公開講座
(それいけ! 栄養ミュージアム ~見て、さわって、食べて楽しもう!! あなたも今日から食博士~)
2)目的
地域住民の栄養改善及び健康増進に寄与する
3)開催日時・場所
2013年10月12日(土),13日(日)中国学園12号館1~3階
4)参加者
10月12日 473人, 10月13日394人 計 867人
5)広報活動
公開講座開催にあたり、講座の告知を周辺地域の公民館や小学校・幼稚園・保育園などに配布し、また、本学オープンキャンパスでも参加者に配布することで、地域への周知をはかりました。
人間栄養学科3年生が7つのグループに分かれ、それぞれのテーマに沿った食と健康に関する体験学習コーナーを設けました。スタンプラリー方式を取り入れたことで、来場者が公開講座全体の目的を把握しながら各コーナー回れるようにしました。全体の受付でスタンプラリーの台紙と会場の地図を配布し、全てのスタンプを集めた参加者には、学生デザインのオリジナルバッグをプレゼントし、食博士認定証を授与しました。
スタンプラリー台紙と食博士認定証 | スタンプラリーの景品(バッグ) |
体験コーナーではそれぞれ、参加者に楽しみながら学んでもらえるよう趣向を凝らし、学生が調査したパネルの展示やテーマに沿った創作料理の試食などが行われました。以下に、各コーナーの様子を紹介します。
①生活習慣病からみる郷土料理・すし コーナー
このコーナーでは様々な年齢層の方を対象とし、岡山を主とした全国の郷土料理の概要や、それらの栄養価等について調べ、展示しました。生活習慣病予防の観点から、郷土料理の良い点・問題点を示し、そこから改善点・改善方法を紹介しました。
②学校給食と郷土料理 コーナー
近年、学校給食には地場産物を活用するとともに、地域の食文化を伝えることが期待されています。このコーナーでは自分の住む地域についてもっと知ってもらうことを目的に、地域ごとの郷土料理や地域色のある学校給食を紹介しました。
③やせと肥満 コーナー
このコーナーでは、健康的な体格とは何かを理解してもらうため、肥満とやせが健康に及ぼす影響について展示しました。BMIや体脂肪率の測定、ストレッチの体験、食事バランスガイドの紹介、学生考案の健康ダイエットレシピ配布などを行い、参加者の皆さんに健康的な体型維持について考えていただきました。
〈添付資料③ 配布資料「筋肉をつけるために 良質のタンパク質を!」他1点〉
④外食・中食・家庭料理について
このコーナーでは、外食・中食の増加傾向や、家庭による味付けの違いが生活習慣病に及ぼす影響について知っていただきました。外食についてはワークシートを用い、中食についてはアレンジレシピを配布し、家庭料理についてはアンケートを実施・掲示して参加者に食生活の向上を図ってもらうきっかけとなるよう、働きかけました。
〈添付資料④ 配布資料「お料理セレクト表」「外食・中食・家庭料理について知ろう!」〉
⑤食育SATでサッとわかる!? 自分の食生活 コーナー
このコーナーでは、幅広い年齢の方に食生活を見直してもらうことを目的としました。食育SATの結果により、カルシウムと鉄の摂取が不足していると見られる方の骨密度とヘモグロビン値を測定し、各栄養素の過剰・不足が健康に及ぼすリスクについて説明しました。
〈添付資料⑤ 配布資料「カルシウムについてのクイズ」他1点〉
⑥食べて 学んで ミニ博士 ~アレルギー編~ コーナー
このコーナーでは、とくに親子連れの参加者を対象に、アレルギーについて知ってもらうために、食物アレルギーの原因と現状・対策について説明しました。特に牛乳と小麦粉のアレルギーについて、家でも簡単に作れるような代替食品を考案し、試食していただきました。
⑦子どもと関わる大人たちの食生活を見直そう! コーナー
このコーナーでは、子どもと関わる大人を対象に、大人の食生活が子どものそれに影響することを学んでもらいました。そして食生活を改善してもらうことを目的に、事前のアンケートで上位に挙がった食生活上の問題点(野菜不足)を改善できるよう、展示・試食等を行いました。
本年も「中国学園大学公開講座」は大好評のうちに終了しました。講座は地域にも定着し、中国学園大学を特徴づける講座となりつつあります。また、学生が中心になって講座の企画・立案・実施を進めることにより、未来の管理栄養士として、企画力やプレゼンテーション能力を高める絶好の機会となっています。今後も、地域に密着した大学として、また食の専門職の養成機関として有意義な公開講座を展開していきたいと思います。
ご支援いただきました日本フードスペシャリスト協会に厚く御礼申し上げます。