開催日時:平成26年6月7日(土)13:00~15:50
開催場所:函館短期大学調理室・食堂
参加者数:親子15組(子ども17名<男7、女10>、保護者15名)
共 催:公益社団法人 日本フードスペシャリスト協会
スタッフ:函館短期大学食物栄養学科 猪上徳雄・保坂静子・鈴木真由美
庭亜子・鐘ヶ江あゆ美・清水陽子・伊東夢乃
函館短期大学保育学科 佐々木茂・三沢大樹・新沼英明・輪島進一・三上香澄
函館短期大学食物栄養学科 学生ボランティア10名
函館短期大学保育学科 学生ボランティア5名
函館短期大学では、函館市内の幼稚園児や小学校1、2年生の親子を対象に、「北海道の野菜を楽しもう!」というテーマで食育講座(共催:日本フードスペシャリスト協会)を開催致しました。
お子さんの食事中の好き嫌い、特に野菜に対する好き嫌いに悩んでいるご家庭は少なくありません。上手に好き嫌いの改善を図るにはどのようにしたらよいのでしょうか。これまで主に工夫を凝らした食事メニューを取り上げて参りましたが、今回は若干趣向を変え、“3時のおやつ”をテーマとして行われました。
本講座では、食材として北海道産の野菜や果物(小松菜、トマト、イチゴ)、食材(卵、牛乳、小麦粉、ヨーグルト等)を取り上げ、親子で楽しく野菜の好き嫌いを克服することを目指します。本講座では講義だけでなく調理実習も行い、調理の楽しさにも実際に触れていただく機会を提供したいと考えています。
また本講座では、本学食物栄養学科で栄養教諭を目指す学生や、本学保育学科で保育士・幼稚園教諭を目指す学生が本講座にボランティアとして参加し、本講座を受講する子どもたちと触れ合うことで、学生の将来の職業・資格に対する意識を明確化することも目指します。
(0) 準備<9:00~11:45>
スタッフは朝9時前後から準備を始めました。調理室では調理実習の下準備を行い、食堂や廊下には受付を設置し、白衣やサンダルを並べ、参加者の皆さんをお迎えする準備をしました。
親子お揃いの野菜の名札と割烹着(保護者は白衣)、マスク、ヘアー・キャップを用意しました。
受付開始
(1) 開講式<13:15~13:30>
参加者の皆さんは欠席も遅刻もなくお集まりくださいましたので、予定通り、13時15分から、本学食堂にて開講式を開始しました。司会は保育学科・三沢大樹専任講師が担当し、まず、学科連携委員会委員長である佐々木茂保育学科長より、開講の挨拶とともに、食育月間について説明を行いました。
その後、司会より、本日のスケジュールとメニュー説明、スタッフ紹介を行いました。本日のメニューは野菜クッキー、卵ボーロ、野菜ジャムなどです。
開講式終了後は45分ほど、親子が分かれて講義を受けます。保護者の方は白衣を着用して調理室へ移動し、子ども達はそのまま食堂で、子ども向けの講座を受講しました。
(2)子どもへの学生ボランティアによる食育講座(13:30~14:25)
<保育学科学生による講座>
保育学科学生ボランティア4名が、「やさいのマーチ」の歌に合わせてダンスを踊り、参加している子ども達の緊張をほぐしました。
その後、パネルシアターにより、「ピーマンを食べると元気が出るよ」、「お芋は体を動かすエネルギーの元だよ」等、お肉や豆、いろいろな野菜、お芋やお米などの働きをわかりやすく説明をしました。
<食物栄養学科学生による講座>
次に、食物栄養学科で栄養教諭を目指す学生ボランティア3名が、手品をして野菜などの栄養に興味を持たせたり、クイズでおやつの食べ方についてわかりやすく説明したりしました。
みんな元気にクイズに答えてくれて、学生ボランティアによる講座が終了しました。トイレ休憩を挟んで、子ども達は身支度をして、調理実習に向かいます。
(3)保護者向け講義と調理実習・食物栄養学科担当<13:30~14:25>
子ども向けの講座と並行し、保護者向けに親子で楽しく「北海道の野菜を楽しもう」というタイトルで、保坂講師が講義を行いました。テキストの資料にありますように、栄養のバランスの良い食事から始まり、子どもに対するおやつの必要性やより良い摂取方法を説明しました。講義後は、調理実習となります。
(4)親子一緒の調理活動(14:25~14:45)
学生ボランティアによる子どもたちへの手洗いや親子への調理実習の補助
(5)調理仕上げ・配膳等の食指導(14:45~15:05)
(6)試食・懇談<15:05~15:30>
待ちに待った、試食タイムです! 親子揃って、自分達で作った野菜クッキー、タマゴボーロ、そしてトマトジャムを掛けたヨーグルトやイチゴを楽しみます。親も子どもも、会場のあちらこちらから「おいしい!」の声が上がり、全員がおいしく食べられたようで、スタッフ一同、ほっとしました。試食終了後、アンケートにご協力いただきました。
試食中の様子、右図は親御さんによるアンケート記入(子どもは学生による聞き取り)
(7)閉講式<15:40~15:50>
試食タイムの後は、保坂静子専任講師の総括の後、輪島進一教授より閉講の挨拶を致しました。学生ボランティアは、白衣を脱いで帰り支度が整った子ども達に野菜のプレゼントを渡し、短大玄関まで見送りました。
【講座終了】
一般の方を対象とした食育講座は、函館短期大学では5回目の取り組みでした。講座はケガや事故もなく、無事に終了しました。講座終了時に行ったアンケートの集計結果からは、親子ともに、満足度が非常に高いことが伺えました。
なお、今回の食育講座を経て、学生ボランティアは、実際に子どもを指導する難しさや準備の大切さを感じるとともに、子どもと触れ合う楽しさ、講座を成し遂げた達成感を十分に感じることが出来たようです。これから幼稚園や保育所、小学校、中学校などで行う実習を控えている学生達は、今回の講座を通じて、栄養教諭や幼稚園教諭、保育士になるという自分達の目標が、より明確になったのではないかと思います。
また、参加してくださった皆さんには、本講座でおやつの大切さや栄養豊富な野菜について学び、親子で力を合わせて調理することなどを体験していただきました。試食の際には、にんじん嫌いのお子さんも、野菜クッキーなどをおいしく味わっていたようで、スタッフ一同大変うれしく思いました。本講座をきっかけに、好き嫌いが無くなり、食事をいただく楽しさなどを感じていただければ幸いです。
(なお、講座当日は函館新聞、北海道通信、北海道新聞が来訪し、後日、当講座が記事等で報道されました。)