日時:平成26年11月8日(土)14時~15時30分
場所:聖徳大学1号館1219教室
講師:キユーピー株式会社研究開発本部商品開発研究所介護食チームチームリーダー
伊藤裕子 先生
内容:高齢社会における食のあり方を考える
共催:公益社団法人 日本フードスペシャリスト協会
後援:松戸市教育委員会、市川市教育委員会、柏市教育委員会、取手市教育委員会
講演では、「摂食弱者にやさしい食品」というテーマで、高齢者食、介護食の開発とその利用状況の紹介と、それらの食品の特性や表示の理解による適切な購入や献立作成について解説をしていただきました。
家庭用介護食の初の販売は1998年です。当時は介護食という概念もなく、長い会社の歴史の中では新しい商品であり、短期間で大きく発展した食品群であることを解説いただきました。介護食の開発にあたっては、ベビーフードを製造販売していたこと、すなわち注文もつけられず「うまい、まずい」も言えない赤ちゃんを対象とする食品を作っていた経験が活かされているそうです。
また、高齢者の生理的な変化や高齢者の食事の見守り、さらには食べることが、手の動きまで含めると脳の70~80%も関わる重要な行為であることも、具体的にご説明いただきました。
介護食品は、国内ではユニバーサルデザインフードとして規格が策定されています。施設向けが主ですが、家庭にも普及しつつあり、今後のさらなる進展が期待されます。
講演会終了後、参加者名を対象にアンケートを実施し、238名(男性4名、女性234名)から回答を得ました。
年齢は、10~20歳代から80歳代までの幅広い年齢層にご参加いただきした。 講演の満足度については、「大変満足」50名(21%)、「満足」115名(48.4%)、「普通」40名(16.8%)、「やや不満足」3名(1.2%)、無回答30名(12.6%)であり、多くの参加者に満足していただけたものと考えています。
参加者からは、「高齢者の方にも“食”を楽しむことのできる工夫が大切であることがわかった。」、「嚥下の図解が非常に分かりやすく、ためになりました。」、「キユーピーについてのお話は知らなかったことが多く、スーパーで探してみようと思いました。やさしい献立シリーズやユニバーサルデザインフードについて学んだことを家族にも伝え、活用していきたいと思います。」など、多数のご意見やご感想が寄せられました。