京都文教短期大学 食物栄養学科
事 業 名 称 | : | 京都から和食を未来につなげよう |
---|---|---|
親子料理教室名称 | : | おだしのUMAMIを体験してみよう! |
シンポジウム名称 | : | 和食を伝えるために家庭や地域で何が出来るか? |
開 催 日 時 | : | 平成28年2月13日(土) 親子料理教室:10時30分~12時30分 シンポジウム:13時30分~16時 |
開 催 場 所 | : | 京都文教短期大学(親子料理教室)月照館2階 調理実習室・試食室 (シンポジウム)サロン・ド・パドマ |
料理教室特別講師 | : | 山ばな平八茶屋21代目若主人 園部晋吾 氏 |
シンポジウム登壇 | : | 料理研究家・京都文教短期大学客員教授 杉本節子 氏 山ばな平八茶屋21代目若主人 園部晋吾 氏 宇治市市民環境部農林茶業課課長 塚本能崇 氏 京都文教短期大学食物栄養学科教授 坂本裕子 氏 |
参 加 者 | : | 親子料理教室 12組27名、シンポジウム 70名 |
共 催 | : | 公益社団法人日本フードスペシャリスト協会 |
後 援 | : | 京都府、宇治市、京都府教育委員会、宇治市教育委員会、 京都・和食文化推進会議 |
協 力 | : | 宇治市農産物直売所「あさぎり市」 |
実 施 責 任 者 | : | 森美奈子(食物栄養学科准教授) |
2013年に「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録され、和食文化は益々グロー バル化し、世界に拡がりつつあります。人類共通の財産となった「和食」や「和 食文化」を次世代に継承していくためには、国民一人一人が共通理解を深め、 それらの良さを再認識することが必要ではないでしょうか。
そこで、午前中の親子(小学生)料理教室では、子どもたちに「和食」や「和 食文化」そして「健全な食生活」や「食べ物を大切にする精神」を理解しても らい、また和食の基本である「おだし」のうま味を知ってもらうため、山ばな 平八茶屋21代目若主人園部晋吾氏を特別講師にお招きして、12組27名の親子 に山城地域の地元産野菜とおだしを使って、かやくご飯、筑前煮、みそ汁作り に挑戦してもらいました。
最初に講師から料理説明とデモンストレーションをして頂いた後、それぞれ調理 台に分かれて、子どもたちは、お父さん、お母さんと一緒に楽しく料理をしていました。
最後は、できあがった料理を試食室にて全員で美味しくいただきました。
「プロの指導を聞くことが出来、普段なかなか作ることのない和食のおいしさを 実感しました。」、「子供が積極的に料理にかかわれてとても楽しんで二人で料理が出 来てよかったです。」、「家ではなかなか手伝いをさせることがないので、今回楽しく 参加している様子を見られて良かったです。」などと大変好評でした。
アンケートの自由記述欄の一部をご紹介致します。
また、午後のシンポジウムでは、まず私たち日本人が和食の良さをきちんと理解・ 再認識し、「和食」や「和食文化」の保護・継承・発展のために、また「食育」や 「健康づくり」の推進のために身近な家庭や地域で何が出来るのかを問いかけ、来 場者の皆さまと考えるきっかけとなるよう食文化、味覚、行政、食育の視点からそ れぞれの専門家をお呼びし、基調講演、話題提供、パネルディスカッションをおこ ないました。
杉本節子氏の基調講演では、「町家文化と和食」と題して、「和食」のユネスコ世 界無形文化遺産登録の意味について、平成25年10月に創設された「京都の無形文 化遺産」第一号に選定された「京の食文化」について、また京町家杉本家の年中行 事・歳時記に関する歴史・食文化と伝統食やおきまり料理について貴重な資料をス ライドでご紹介頂きながら、詳しくご説明して頂きました。
続いて、園部晋吾氏からは、NPO法人日本料理アカデミーの一員として日頃の活動で 子供たちに伝えている味覚や食材や料理など「日本料理に学ぶ食育」について、塚本 能崇氏からは、宇治市の健康づくり・食育推進計画や地産地消に関する取り組みや宇 治茶の普及促進などについて、そして坂本裕子氏からは、食生活の現状や和食の良さ や食育から見る和食の重要性などについてそれぞれの立場から話題提供がなされました。
後半のパネルディスカッションでは、会場からの質問にも答える形で議論がなされ、「和食を伝えるために家庭や地域で何が出来るか?」について活発な意見交換がなされ ました。
本学学生、教職員、地元小中学校教員、一般市民等70名の参加があり、「和食の食 文化を伝えていくためには、家庭の食卓から考えていくことが基本になると思いまし た。昔からの食の慣わしや食育の取組みが学校だけでなく、様々な場で行われている ことも知りました。」、「食に関する体験や経験が五感を育て、身体だけでなく豊かな心 も育つことが大変翼理解できた。日常何気ない事から多くの事を子ども達と一緒にし たいと思う。」、「自分自身、和食について学ぶことができたとともに京都で育つ子どもたちにも和食の良さや文化を伝えていきたいと思います。」など、多数のご意見やご感想が寄せられました。
アンケートの自由記述欄の一部をご紹介致します。
また、シンポジウム会場では、地域連携と地産地消促進の一環として親子料理教室 で地元の新鮮野菜をご提供頂きました宇治市農産物直売所「あさぎり市」の特設直 売コーナーと宇治のお茶無料サービスコーナーを設け、来場者の方々からご好評を 頂きました。
本事業開催の様子は、地元紙「洛南タイムス」と「城南新報」に掲載されました。
最後に、親子料理教室、シンポジウムにご参加くださった皆さまとご後援、ご協力 頂きました関係各位並びに本事業に助成頂きました公益社団法人日本フードスペシャ リスト協会に対し、厚くお礼申し上げます。