<研修会の詳細>

 

実施報告書

 

食と健康講座 ~食を楽しむ~ 

食と健康講座_昭和学院短期大学

 

1.講座の目的

平成26年10月、厚生労働省から「日本人の長寿を支える『健康な食事』のあり方に関する検討会』の報告書が取りまとめられた。この中で、「健康な食事」とは、「健康な心身の維持・増進に必要とされる栄養バランスを基本とする食生活が、無理なく持続している状態を意味する」と定義された。この「健康な食事」のエネルギーと栄養素の摂取基準は、「日本人の食事摂取基準(2015年版)」を基にしている。また新しい食品表示法が平成27年度4月より施行された。そこで、本年度の[食と健康講座]のテーマを「健康な食事」とし、新しい栄養・健康に関する情報提供を行い、「健康な食事」実現のための食材や調理の工夫、食事の選び方等をわかりやすく紹介する。

参加は自由参加を基本とするが、実習は事前申し込み制とする。

 

2.講座の内容

第1回
平成27年9月12日(土)13:00~14:30(講義と演習)
≪正しい食事量を知る~新しい食事摂取基準から~≫
講師:渡邉隆子(昭和学院短期大学准教授)

健康的な生活を送るためには、自らに合った食事量を知ることが大切です。私たちの食事量は厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準」に基づいて設定されています。これは5年ごとにされており、今年はその改定の年に当たります。本講座では、本年度から活用されている「日本人の食事摂取基準2015年版」をわかりやすく解説、個人に見合った食事量を一緒に考えます。

第2回
平成27年10月10日(土)13:00~14:30(講義と演習)
≪料理の選び方≫
講師:松本晴美(昭和学院短期大学教授)

皆さんは献立を考える時、何を考えて決めていますか。まず何を食べたいか、冷蔵庫には何が入っているか・・・。この回では、個人に相応しい栄養量の献立を、食品モデルを使って考えてみます。料理や食品を選ぶと、即座に栄養量を知ることが出来るSATシステムを活用して、楽しく学びます。これからの献立作りの参考になると思います。

第3回
平成27年11月15日(土)13:00~14:30(講義)
≪美味しい減塩食≫
講師:柳内志織(昭和学院短期大学助教)

醤油や味噌、漬物から煮物まで、日本人の食生活に欠かせない”塩”ですが、高血圧を始めとした様々な疾患には大敵と考えがちです。そんな、仕方なく「減塩しなきゃ」というマイナスイメージを、出汁からとれる旨味を上手に利用することで「塩を減らしたから美味しくなった」と感じられるような素材の味を活かした献立を、楽しく美味しく作ります。気づいたら減塩になっていたと思えることが目標です。

 

第4回
平成27年12月12日(土)13:00~14:30(調理実習)
≪新しい食品表示法≫
講師:前田文子(昭和学院短期大学准教授)

今年4月1日に食品表示法が施行されました。食品表示は食品事業者と消費者をつなぐ情報手段であり、消費者は食品表示を見ながら商品の選択をしなくてはなりません。そこで、今回は食品表示からどんな情報が得られるのか、新制度となり何が変わったのかなど、より安心な食品を選ぶための食品表示の見方について解説します。

第5回
平成28年1月16日(土)13:00~14:30(調理実習)
≪旬の食材を利用した調理実習≫
講師:福永淑子(昭和学院短期大学特任教授)

旬の食材の魅力を最大限に引き出し、それらの成分を栄養的な観点からも考え、少ない調味料を加え、食材そのままで美味しくできるメニューを調理実習によって、再発見します。

 

3.参加者

参加人数は第1回21名、第2回28名、第3回20名、第4回15名、第5回14名 計98名であった。参加者の年齢は30歳代から70歳以上と幅広い年齢層であった。60歳代が45%、70歳以上が27%であった。

 

4.アンケート結果

各講座の終了後、受講者にアンケートの記入をお願いした。アンケートは参加者98名中、95名より回収された(回収率97%)。参加者の性別では、女性が91%、男性が9%、住まいは市川市の方が86%であった。つまり大学に比較的近い50~70歳代女性が大半だった。感想は①とても参考になった 86% ②まあまあ参考になった 9%であった。ほとんどの方に満足戴ける内容であったと言える。

 

5.総括

毎年この講座を楽しみにしている方々がいて、本年度も積極的に参加してくれた。「とても参考になりました。」「今日から参考にします。」「家族の健康のために頑張ります。」などの感想が聞かれた。今回、初めて実施した食品モデルを使った料理選び(第2回料理の選び方~食品モデルを使って料理選びの体験)では、「食事量が分かりやすく楽しみながら勉強できました。」「塩分を想像以上に取ってしまっていることを実感しました。」「日ごろ気になっていることが具体的に分かってとても良かった。」等の感想が多く寄せられ、たいへん好評であった。